SEの過酷な現場
理不尽で威圧的な、顧客やユーザーに従って、
助け合えないチームに配属され、
体調を崩すメンバーを横目に、自分はどうなってしまうのかと怯え、
決まらない要件に振り回され、
何とかスタートしたと思ったら、突然の計画変更や、
現場の状況を無視した唐突な要員交代、
作業に入ったと思ったら、
待っていたのはつぎはぎだらけの難解なPGM、
いつしか、終わらないテストに突入し、
泥沼のバグつぶしに、ただただ消耗していく、
気が付けば、ひとりぼっちで、 こんなはずじゃなかった・・・と、
ただ、何に対して後悔しているのかも、もはやわからない・・・
ここまでの文章を読んでどのように感じましたか?
SEの現場では、よくある話。自分の現場もこれと変わらないなぁ・・・
さすがに、ここまで酷くはないよ、一昔前だったらこんなところもあったのかもしれないけど・・・
私は、みなさんが感じた方が後者である事を心から願います。
私が20年前にシステム開発会社で働き始めた時には、
SEという職種は、手に職がつくこれからのジャンルとしてもてはやされていました。
しばらくすると、お給料は高いけど、その分、人の何倍も働く特殊な人種と言われたころもありました。
そして、今、いつの間にか、3K、5Kといった言葉でも語られるような、
大変な職種に分類されるようになってしまいました。
3Kとは
キツい、汚い、危険
5Kとは、
給料が少ない、休暇が少ないが、3Kに加わります。
もちろん、全てのSEやその現場が、この3K、5Kにハマっているかと言えば、
そうではないと思います。
でも、やっぱり、こういった過酷な現場も実在し、そうでなければ、”デスマーチ”といった言葉が生まれるはずがありません。 こういった過酷な現場ほど、SEは個人で自身を守っていかなければなりません。
なぜかと言えば、あなたのリーダーや上司もそんな現場であれば、あなたを守るどころではないのです。
顧客から追求され、期日に追われ、あなた以上に追い詰められています。
そういった現場で、使い捨てのように犠牲になるわけにはいきません。
かといって、その場を逃げ出せば、その現場はさらに厳しい状況に陥るため
逃げる訳にもいきません。
こういった状況で、責任感が高ければ高い人ほど、じわりじわりと追い詰められていきます。
一番怖いのは、追い詰められている事に自分自身が気づいていないことです。
どうか、自分自身がこの過酷な現場にいる事を自覚し、自分自身のバランスを保てるような、何らかの手段を持つようにしてください。