SEの仕事術:わかりやすい議事録のコツ②
◆ 2つめのコツ:なにがどうなる、誰がどうする
1つ目のコツは、「会話形式で書かない」でした。
では、どう書けば良いのか?
これが2つめのコツ
「議事録上の文章は、
「何がどうなる」「誰がどうする」を意識する」
です。
よく仕事の報告・連絡をする際は、
「結論から述べる」と言いますが、
議事録も同様です。
議事録は、その打ち合わせでの
「結論」が明確になっている事が全てです。
そして、大抵の打ち合わせは、
最後には、「何がどうなる」「誰がどうする」
といったところに帰結します。
なので、議事録担当者は、その打ち合わせで
話している内容をただ聞いているのではなく、
結論として、
何がどうなったのか(どうなるのか)、
誰がどうしたのか(どうするのか)、
を聴き取るために
注意を払う必要があります。
また、ここでこの結論を文章にする際にも
ひとつポイントがあります。
それは、「何」と「どうなる」の間に、
理由や経緯を書かないという事です。
たとえば、
予定していたある作業が中止になった
その背景には、
◯◯さんが、ユーザーに仕様の不明点を確認し
その内容から、余計な設計をしていた事が
わかったためというものでした。
「予定していた作業は、
◯◯さんが、ユーザーに仕様の不明点を確認し
その内容から、余計な設計をしていた事が
わかったので、中止になりました」
どうでしょうか?
「予定していた作業」と「中止」の間に
多くの情報があります。
◯◯さんが、ユーザーに仕様の不明点を確認した
予定な設計をしていたことがわかった
一文にまとめてしまうことで、
肝心の「作業が中止になった」ということが、
目立たなくなってしまいます。
また、この経緯や理由の中にも
何がどうなる(何がどうなったから)
誰がどうする(誰がどうしたから)
があります。
一文を長くすればするほど、
どれとどれが繋がるのか
わかりにくくなってしまいます。
そんな訳で、一文の中に理由や経緯を
書きたくなってもここは意識的にがまんします。
理由や経緯を書きたい場合は、
何がどうなる・誰がどうするの後に書きます。
どうしても、間に入れたいときは、
そこが理由・経緯を指しているとわかるように
括弧()で括るとよいです。
◆ 議事録がうまく書けるようになると
今回、議事録をうまく書くコツについて
書きましたが、
議事録をうまく書く条件というのもあります。
それは、その話し合いの内容が理解できる
ある程度の知識を有しているという事です。
つまり、良い議事録が書けるという事は、
話し合いに関する知識を有し、
その中でポイントが、何かを理解し、
それをわかりやすくまとめられる、
という事です。
そして、そんな議事録が書けるようになると
何かを説明するとき、考えをまとめるとき、
いろんな場面で、そのスキルは活かされます。
これから、議事録担当になることがあれば
めんどうな役回りが来たなどと思わず、
今回の二つのコツを意識して
議事録づくりにチャレンジしてみてください。
きっと議事録作成スキルだけじゃなく
仕事全体の効率や質があがっていきますよ
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