SEのOJTと人材不足の悪循環

2016.10.27 (木)

慢性的な人手不足と高齢化が進む現場

1019日のマイナビニュースのサイトで

紹介されたもので、こんな記事がありました。

「世界一人材不足を感じている国は?」

http://news.mynavi.jp/news/2016/10/19/381/

 

そして、第一位に輝いた?のが・・

残念ながらここ。日本でした。

 

その日本が人手不足を感じている職種

トップ3は以下のとおり

1位:エンジニア

(機械・電気・土木のエンジニア)

2位:IT系の開発者

(プログラマー、リーダーなども含む)

3位:営業/販売職

 

この順位を見てもわかるように、今、

SEは不足している・・・と思われています。

 

人手不足が慢性化している現場。

ついでに言えば、高齢化も年々進んでいます。

こんな状況に対して、マネジメント側も

新しいメンバーを増員して、

人手不足解消や、チームの活性化(若返り)を

図ろうとします。

 

ただし、こういったメンバー増員対策などが

結果として、思惑どおりにいっていないから

人手不足第一位という結果に

なってしまっているのだと思います。

 

若手には社会人としての一般教育から必要

なんとか予定の要員数を集める事が出来た。

次に必要となるのが、

新しく加わったメンバーの戦力化です。

 

新加入メンバーが感じるであろう

どこに何があるのか?

なぜそうするのか?

何がどうなっているのか?

について、あらかじめインプットしないと

彼らはいつまで経っても戦力になりません。

 

そして、

その新加入メンバーが、社会人として日が浅い

若手だったりすると

報告の仕方、文章の書き方、

パソコン操作などの最低限の技術、

社会人としての自覚など

いわゆる基本動作という部分も同時に

教えていく必要があります。

 

OJTに頼るしかない現場

若手の教育方法は会社によって様々ですが、

大抵の会社は、入社してから数日~数週間

大手になると数ヶ月を研修期間とします。

 

そして、研修期間のあとは、仕事をとおして

専門的な知識の修得や、業務経験を積んでいく

ON THE JOB TRANNING

いわゆる’OJT’が中心となります。

 

しかし、

若手の教育が、研修+OJTのやり方で

どこまで効果的なものが出来ているかと

言えば、ちょっと微妙なところです。

 

特にOJTに関しては、

実践をとおして学んでいると言えば

聞こえは良いですが、

実際のところは、十分なサポートも受けられず

あとは若手の資質次第みたいな感じに

なってしまっているのが、ほとんどのような

気がします。

 

これは、教える側の人間の

自分の仕事以外をする余裕がない

誰かに対して教えた経験がない

といった要因などが大きく関係しています。

 

じゃあ、できる人間を教育担当にすれば

良いかといえば、そうもいきません。

そもそも、人手不足にある現状で、

誰かに教えられるようなSEは、

重要な開発案件にすでにかりだされています。

 

そんなどうにも厳しい状況だったとしても

要員の数は増やしていかなければならないので、

とりあえず、OJTでやっていこうという建前で

人を採用し、現場に投入していきます。

 

無理な状況を脱しない限り好循環は生まれない

十分な教育ができなければ、

新たに加わった若手が戦力になることも

チーム全体がレベルアップしていくにも

時間がかかります。

 

戦力が整わないうちに、仕事を抱え込めば

品質を下げるリスクも高まります。

そして、その過程の中で、

また別の誰かが離脱するような事になれば

また違う要員が必要になってしまいます。

 

どこかで、OJT頼みの状況を脱しない限り

悪循環が発生するリスクにいつも晒され

好循環も生まれてこないのです。

 

リーダーも、人事も、現場の人間みんなが

そんな現場をわかっています。

わかっちゃいるけど、どうにもできない

思っています。

 

本当は、そんなわかっちゃいるけど、

どうにもできないという思い込みから、

捨てていかないといけないのかもしれません。

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